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十六万市民投句 作品
◆ 平成20年10月度

投句総数 808句
選者 :大堀 武直
特選
電子音鳴りて新米炊き上がる
大垣市  永井田鶴子
鳥居より日の丸高き村祭
養老郡養老町  宮沢志きぶ
猪垣を巡らす里の伊吹晴れ
大垣市  中山あや子
秀逸
晩年のひと日は重し穴まどい
大垣市  永井田鶴子
豊の秋鎚音軽く農鍛冶屋
大垣市  野村多佳子
服替へて去年の案山子立つてをり
大垣市  伊藤 京子
白萩にささやくほどの風通る
大垣市  鶴田 信子
城石に化石をみたり秋の風
三重県名張市  仁木 通代
伊吹山襞深くなり蛤塚忌
愛知県稲沢市  渡辺  茂
箒目をくずさぬほどの秋時雨
埼玉県熊谷市  林  靖子
秋さぶや波に削がるる漁師村
大垣市  野村多佳子
鰐口のたまに鳴りたる神無月
山形県米沢市  木村 正子
更けてより踊上手の揃ひけり
愛知県豊田市  伊藤 泰孝
入選
樹木の影閑もり眠る十三夜
大垣市  小板美保子
早生柿を馬穴で売れり満願寺
各務原市  清水 雅子
巡礼の道にしるべの彼岸花
安八郡神戸町  若園  守
山里の陽ざし柔らか豊の秋
大垣市  本郷 陽子
飛ぶものはみんな群がり秋の空
大垣市  末守 節子
米寿の賀酔ひて候月今宵
大垣市  竹内 若子
人なべて穏やかとなる美濃の秋
三重県四日市市  赤塚 靖子
群離れ鯉ひそみをり秋の川
三重県津市  大野芙美子
柘榴の実はじけてをりし瀬取舟
三重県伊賀市  増井 和子
おなもみや一人をのけて澄まし顔
揖斐郡池田町  五十川直靖
名月の入ってをりし露天風呂
大垣市  森  芳昭
連峰に遊ぶ雲あり雁の棹
三重県伊勢市  茂谷  孝
銃眼をくぐり抜けたる秋の風
不破郡垂井町  臼井 梅乃
稲雀土に遊べは土の色
大垣市  矢橋 郁子
船留む綱一本に秋惜しむ
京都府宇治市  宮谷 昌代
土手の草あれこれ摘んで秋彼岸
大垣市  小林 こま
桐一葉ダム満々と静かなり
大垣市  小川 啓子
幼子のあかんべを撮る秋日和
大垣市  平野 純子
なにはあれ先ず新米のお佛飯
大垣市  三宅ヒサエ
実を結ぶ句祖旧蹟の花水木
養老郡養老町  藤田 信誠
選者吟
きぬかつぎ指の熱さも馳走なり
武直


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