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十六万市民投句 作品
◆ 平成21年4月度

投句総数 790句
選者 :川西 かつら
特選
桟橋に翁むかへる花の舟
大垣市  渡邉 智子
道標の梵字に触れる糸桜
安八郡神戸町  田宮八重子
囀りの声たのしみて城めぐる
愛知県名古屋市  神谷 よう
秀逸
動かざる淀みの緋鯉花の冷
岐阜市  石崎 宗敏
老幹の肌黒々と花の冷
岐阜市  石崎 宗敏
陽炎の奥に曲りぬ水門川
不破郡垂井町  臼井 梅乃
花影を広げて川面ひかりけり
大垣市  佐竹 葉子
朱の橋に雨のさくらを愛しめり
大垣市  竹内 若子
喝采の桜を浴びて舟下り
養老郡養老町  宮沢志貴婦
花大根在れば白寿の母のこと
大垣市  清水登美子
梨の花散るや土手より低き村
大垣市  日比野友子
春光を汲みてはこぼし水ぐるま
養老郡養老町  田中 秀子
惜春や石の羅漢の欠けし鼻
神奈川県秦野市  松野 和子
入選
小鳥には小鳥の言葉花万朶
愛知県稲沢市  渡辺  茂
川に枝をさしのべ花のむすびの地
愛知県名古屋市  神谷 よう
山笑ふ鍬片減りの左利き
不破郡垂井町  多和田敦子
人の世のパズルの如き蜷の道
不破郡垂井町  江ア 真一
ゆったりと桜を仰ぎたらひ舟
大垣市  多和田一徳
道三の枡酒もらふ花の昼
大垣市  山田 賀子
妖精に操られしか花筏
大垣市  渡邉 智子
単線の一輌増やし花見客
大垣市  末守 節子
川の面の花影鯉の乱しけり
安八郡神戸町  田宮八重子
西行の詩歌しのびて花の下
安八郡神戸町  田宮八重子
山門をくぐりてよりの花の冷え
大垣市  吉川つや子
花筏まあるく分けて盥舟
大垣市  若園  博
朝桜きのうの雫こぼしけり
不破郡垂井町  広岡ともゑ
新しい長ぐつほしい春の雨
岐阜市  小嶋奈々子(小五)
母の味一品ふえたつくしんぼ
大垣市  木佑梨(中一)
童うた御堂にみちて花祭
不破郡垂井町  岩田 邦雄
水音に明ける城址花八分
大垣市  水野 鞠子
天守より霞む伊吹や結びの地
各務原市  市原 美幸
心拍を数ふ万朶の花の下
大垣市  田村 一子
四方の山すべて隠して春霞
大垣市  小林 幹夫
選者吟
発掘の跡均されて花は葉に
かつら


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