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十六万市民投句 作品
◆ 平成28年1月度 一般の部

投句総数 2,424句・一般投句数 612句・小中学生投句数 1,812句
選者 :大堀 武直
特選
思ひきり母に近づき御慶かな
神奈川県横浜市  龍野 ひろし
日脚伸ぶ嬰が真似する鳩時計
大垣市  佐藤 すみ子
狛犬の耳ぴんと立つ初日の出
京都府城陽市  八田 弥須子
秀逸
寒晴の中へ白球打たれたり
大垣市  小林 研
初売や知足と唱へ行きすぎる
岐阜市  伊藤 瑞実
龍絵凧飛び出て町の龍となれ
愛知県額田郡  平松 京師
人違ひされて加はる日向ぼこ
安八郡神戸町  高橋 泰
寒の水飲んで地球に生きてをり
愛知県名古屋市  舘野 茂子
冬霞水脈を残して櫂の音
大垣市  今津 正元
脂なき指古書めくる冬日かな
大垣市  宮上 美濃留
公園に雲悌の子ら日脚伸ぶ
大垣市  傍島 隆
合掌で閉ぢる日記や去年今年
大垣市  末守 節子
縄跳びに入れてもらへず冬夕焼
岐阜市  いしざきむねとし
入選
餅花をかついで皆に見せ歩く
大垣市  幅 起志子
冬萠や昭和の歌を口ずさむ
大垣市  平野 きぬよ
しあわせをかみしめている雑煮かな
大垣市  岩田 正
深閑と七ツ下がりの時雨かな
羽島郡笠松町  易田 英明
ゆるやかに紡ぐ会話や三日果つ
安八郡神戸町  高橋 泰
退屈も倖せのうち葛湯吹く
福井県福井市  三ツ山 ひろし
一齢を加ふる重み寒椿
不破郡垂井町  臼井 梅乃
幼な顔残す巫女より破魔矢受く
大垣市  村田 通夫
日短かくなりたる帰路に一番星
不破郡垂井町  木 紫雲
片はだを脱いて舞う児ら息白し
大垣市  三輪 葉加
厳寒や星弾き出す柝の音
静岡県沼津市  堀野 一郎
何の木と問うて見上げる冬木の芽
大垣市  日比野 美千子
寒つばき袱紗さばきの白き指
大垣市  川瀬 芙沙子
掘り炬燵飼い猫よりも丸くなり
大垣市  高柳 知加子
魂の八百万かな冬銀河
不破郡垂井町  竹並 朋喜
一月や領巾新しき狐塚
不破郡垂井町  久保田 紘義
寒卵独り居も慣れ独りの餉
大垣市  樋口 絹子
伊吹嶺の風の畷や若菜摘
大垣市  臼井 秀子
母ありて母に甘える女正月
大垣市  名和 よちゑ
昼酒を少しいただき初句会
兵庫県神戸市  岸下 庄二
選者吟
よろしくと五体に頼む初湯かな
武直

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