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平成22年度
大会入選句集

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芭蕉蛤塚忌全国俳句大会 入選作品
◆ 平成22年度 事前投句の部 佳作

佳作
蛤塚忌一番星を仰ぎけり 兵庫県 名越 順子
燈台の灯に舟が着く蛤塚忌 愛知県 野村 奇詠
藤村のいろはかるたや小鳥来る 岐阜県 佐々木文子
夏座敷正座の出来ぬ友ふゆる 福島県 大塚 正路
踏青の千歩じゃんけんあそびかな 岐阜県 小寺佳津女
伊吹嶺の尖りいよいよ蛤塚忌 岐阜県 後藤 和朗
衣更へ貸したる傘を思ひ出す 岐阜県 白木一刀子
西美濃に珠の踏跡蛤塚忌 岐阜県 多和田一コ
村も農も捨てた空家の雪おろし 富山県 井上久次郎
水に沿ふ京へ十里の茅花道 愛知県 稲葉 房子
五千歩を日課と決めて蛤塚忌 岐阜県 荻原 正三
尼寺に干し大根の二三本 三重県 中林 嘉也
近江より馬の足音蛤塚忌 岐阜県 服部 真六
十二月八日中学生なりし 福岡県 豊東 蘇人
木の実独楽机狹しと廻りけり 京都府 近藤 好広
灯籠の火ぶくろにいる雨蛙 岐阜県 加藤 益雄
渋柿やがんこな義父は美濃の人 愛知県 嶋田 幸子
玉葱の芽がたちあがる深庇 岐阜県 梅田喜代子
湯中りの如くに牡丹崩れけり 香川県 大西 静城
夏帯を枷としはべる野点かな 佐賀県 中嶋 清子
この道に迷ふしあはせ蛤塚忌 愛知県 橋より子
虫時雨寝ころんで読む立志伝 岐阜県 神戸 薫花
雲すでに鱗を放つ蛤塚忌 三重県 横山 茂子
旅の地図這うて何処行く冬の蠅 神奈川県 岩渕  直
ふたたびの雨こまやかに蛤塚忌 兵庫県 石田 幸紀
色変へぬ松や無類の生き字引 岐阜県 高木 治子
青き梅雨美濃の紙屋の箱階段 愛知県 八田 和子
打水に迎へられたる蛤塚忌 岐阜県 冨長 和子
少年の尖る無口や冬木の芽 北海道 中村彌恵子
雨雫こぼるる茅の輪くぐりけり 岐阜県 古林 晶子
夕端居今も富山の置き薬 岐阜県 平墳 房子
嬉し嬉し長生き途中敬老日 岐阜県 佐藤 和男
流れ来しものに触る鯉蛤塚忌 岐阜県 渡部とし子
蛤塚忌近づく空を仰ぎけり 岐阜県 川口千代子
蛸壺に吸ひ込まれをり春の雪 茨城県 町井 寂石
コロッケのうまき店あり柿若葉 新潟県 藤田 静水
緑蔭や川燈台を仰ぎみる 愛知県 荻野 周子
秋潮を浴びて汀に重機座す 岐阜県 上口 猛司
供養とは語り継ぐこと蛤塚忌 愛知県 柴田 良二
路地に吹く小さき風に秋簾 岐阜県 島  和子
あらたまの拍手にある力かな 岐阜県 町野眞佐子
麦熟れて風の匂ひの変りけり 岐阜県 末守 節子
桑名への水の十里や葦の花 愛知県 荻野 末雄
川舟の舫ひに倦みし蛤塚忌 愛知県 小澤 昭之
つちふるやハローワークに人の列 群馬県 深沢 頼子
篝火に目の輝きし鵜匠と鵜 岐阜県 高見 周子
須佐之男の腕より太き茅の輪かな 岐阜県 梅村 五月
天高し鳶はとんびの飛び方で 秋田県 石川  明
曼荼羅のなかに寂しき曼珠沙華 茨城県 大森  薫
流るるも止まるも水蛤塚忌 静岡県 間島あきら
震炎忌今も刻差す時計塔 岐阜県 佐竹 幸子
綿虫や波郷の墓は遠かりき 岐阜県 川島 靖子
新季語は大垣生まれ蛤塚忌 愛知県 奥平ひかる
かなかなや船町港は結びの地 愛知県 岩田 満佐
水擦って鳥も旅びと蛤塚忌 愛知県 青  陽子
逝く秋やむすびの里の石畳 大分県 伊藤 和子
水まんぢゅう水都の水をふんだんに 岐阜県 佐橋 節子
風音の中の水音や蛤塚忌 長野県 北沢 雅子
伊勢を指す棹ゆるやかに蛤塚忌 愛知県 早川 知子
二度三度水打ち僧を迎へけり 岐阜県 小倉千恵子
水の色と同じ色して目高かな 岐阜県 西川寿嘉子
ほうほうと闇に溶けこむ鵜匠かな 岐阜県 服部 綾美
伏目なる丈六仏や蟻の列 岐阜県 旭野 和子
影あまた水になびけり蛤塚忌 岐阜県 和田 克子
山城を駆けのぼりたる青嵐 兵庫県 柿木 良博
母の忌の近づく茅の輪くぐりけり 兵庫県 山尾 克代
蛤塚忌東西南北水の国 秋田県 岡部いさむ
蛤塚忌風の寄る辺の常夜灯 愛知県 小川 洋子
櫓の音の遠ざかりゆく蛤塚忌 岐阜県 渡辺 美晴

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