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今日の西美濃の産業

石灰の山−金生山

マルアイ石灰工業(株) 大垣市昼飯町岩原1282
マルアイ石灰工業(株)
大垣市昼飯町岩原1282

 大垣の街を西に抜けると、右手前方、西北の方向に、地肌を大きく削り取られた山が目に入ります。石灰の産地である金生山です。
 石灰は、セメントの原料として一般に知られていますが、日本の基幹産業の一つである製鉄にも不可欠の材料であり、生石灰の生産量の実に50%が製鉄に使われます。生石灰は鉄を精製するときに、鉄の原料内のシリコン(Si)、いおう(S)、りん(P)等の不純物を取り除くのに役立つからです。金生山で生産される生石灰の多くは愛知県の製鉄所に運ばれ、そこで生産された鋼板が自動車用の資材になっていきます。日本の優れた製鉄技術、そして自動車生産技術の背景には、優れた石灰生成技術があるのです。
 金生山一帯では、現在も数多くの石灰関連企業が活動しています。石灰の採掘現場などは簡単に見学できませんが、矢橋工業(株)やマルアイ石灰工業(株)では、一部見学を受け入れています。矢橋工業(株)ではインターンシップも受け入れています。

西濃鉄道 美濃赤坂〜猿岩 路線距離2.0キロメートル
西濃鉄道 美濃赤坂〜猿岩
路線距離2.0キロメートル

 また、石灰の運搬はほとんどがトラックで行われていますが、美濃赤坂駅から北へ貨物専用鉄道の西濃鉄道が延びており、矢橋工業(株)乙女坂工場から平日1日2〜3回の往復ながら、今も鉄道による貨物輸送が行われています。西濃鉄道はごく短い鉄道ですが、レトロなディーゼル機関車と石灰石運搬用の貨車、そして街中をゆっくりと走るその風情から、鉄道ファンの隠れた人気スポットとなっています。


大理石と石材

 金生山は石灰とともに大理石の産地でもあり、1901(明治34)年創業の矢橋大理石(株)は、日本を代表する石材メーカーとして、多くの歴史的建造物に大理石を提供してきました。中でも国会議事堂に金生山の大理石が使われていることはよく知られており、大垣市赤坂出身の建築家・矢橋賢吉とともに、国会議事堂の建設に大きな役割を果たしました。
 また、大理石は建築用だけではなく、その美しさを生かした工芸品や、温度変化・振動に強い特性を生かした産業用まで、様々な用途に使われています。これらの大理石加工品は、昔も今も西美濃を代表する製品のひとつで、今日では世界各国から原石を輸入するようになりました。
 この大理石を加工する様子は、矢橋大理石(株)や関ケ原石材(株)で見学することができます。また、関ケ原石材(株)の工芸部門が独立した関ケ原マーブルクラフトには、見事な大理石彫刻の作品群を展示するショールームがあり、記念品も販売しているところから、観光客も多く訪れています。

関ケ原石材(株) 不破郡関ケ原町2682
関ケ原石材(株)
不破郡関ケ原町2682
関ケ原マーブルクラフト 不破郡関ケ原町2700
関ケ原マーブルクラフト
不破郡関ケ原町2700
矢橋大理石(株) 大垣市赤坂町273
矢橋大理石(株)
大垣市赤坂町273


林業と住まいづくり

 金生山が石灰や大理石をもたらしたように、揖斐川は西美濃に土砂や木材といった産業資源を与えてくれました。その木材を活用する特徴的な林業の企業が、西美濃にはいくつもあります。
 矢橋林業(株)は、「人間探求」の経営理念の基にお客様の「こころ豊かな暮らし」の実現をめざし、「温故知新」をものづくりの原点として、街づくりから漆器までトータルな住環境の創造に取り組んでいます。
 丸平建設(株)は1909(明治42)年の創業より100年以上にわたり地元で事業を行っていますが、実は神社仏閣の建築も手掛けるほどの本格的職人集団です。平成21年度(第1回)国土交通省「長期優良住宅先導的モデル事業」にも採択され、高品質の住宅提供に取り組んでいます。見学の受け入れにも前向きで、お客様感謝祭などの各種イベントを積極的に行い、木工教室などを行っています。
 藤井ハウス産業(株)は、住宅建築材料の集成材の専門会社で、養老町民プールの丸い大きな屋根は同社が納入した湾曲大断面集成材を用いて造られています。インテリア事業部では新築、リフォーム、建具、家具、襖、太陽光発電・オール電化等も手掛けており、工場では集成材や建具・ふすまなどの製造工程を見学できます。

矢橋林業(株) 大垣市赤坂町226 ※写真は施工例
矢橋林業(株)
大垣市赤坂町226
※写真は施工例
丸平建設(株) 揖斐郡大野町稲富2538-8 ※写真は施工例
丸平建設(株)
揖斐郡大野町稲富2538-8
※写真は施工例
藤井ハウス産業(株) 養老郡養老町押越1974 ※写真は養老町民プール
藤井ハウス産業(株)
養老郡養老町押越1974
※写真は養老町民プール