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◆ 平成17年5月度
投句総数 678句
選者 :斎藤 繁子
特選 |
玄関はつばめに任せ回覧板 |
大垣市 越田 みや |
売れ残る苗一本の宵まつり |
大垣市 中山あや子 |
でで虫の揺るる葉裏に移りけり |
大垣市 森 芳昭 |
秀逸 |
蛤の別れの句碑やつばめ来る |
大垣市 宇佐美房子 |
水匂ふ五月の風の四阿に |
大垣市 米山 方士 |
野薊に風のみ触れてゐたりけり |
大垣市 早崎美弥子 |
コンサート果てたる街の花吹雪 |
安八郡安八町 棚橋嘉代子 |
ライラック日暮れもつとも濃むらさき |
大垣市 小板 未穂 |
げんげ田や空見上げれば雲ひとつ |
海津市 大平 秀司 |
緑陰に語らふ杖と車椅子 |
養老郡養老町 田中 秀子 |
初蝶に風やさしくて辻地蔵 |
大垣市 下村 常子 |
こどもの日新聞で折る冑かな |
大垣市 川合 光子 |
祭笛目尻の酔ひの佳境なり |
大垣市 寺本 邦子 |
入選 |
竹挽の切れ味鈍き五月晴れ |
大垣市 浅野 君代 |
野火放つ作らず売らず父の田に |
大垣市 今津 絹代 |
夫の掌の目分量なる種浸し |
大垣市 今津 絹代 |
翁像の足をなでゆく遠足児 |
大垣市 菱田 佳花 |
市となるをこばみて桜満開に |
大垣市 渋川 優子 |
名水を汲むや大手の紫木蓮 |
大垣市 伊藤 鈴子 |
霾や兵士の墓の文字うすれ |
大垣市 棚橋 正恵 |
花筏尺余の鯉を隠しけり |
養老郡養老町 田中 純一 |
囀の止みて一瞬刻止まる |
養老郡養老町 田中 純一 |
翁像のブロンズひかり夏に入る |
稲沢市 渡辺 茂 |
薫風と共に投げ込むポストかな |
大垣市 大橋 ふみ |
日の入りて香り増しけり夕牡丹 |
大垣市 佐竹 幸子 |
夏来る水饅頭は店先に |
大垣市 坪井 淳 |
大屋根の烏のつれ啼き牡丹咲く |
安八郡安八町 富田とみを |
山車廻す揃い一声力瘤 |
大垣市 日比野定雄 |
わが影も蒼し新樹の石だゝみ |
一宮市 坂野真砂子 |
植ゑ終へて早苗の風となりにけり |
安八郡神戸町 高橋 泰 |
花しべを浴びて一舟舫ひけり |
大垣市 田村 久夫 |
風見鶏首夏のひかりの風に立つ |
養老郡養老町 田中 秀子 |
灯が入れば祭り囃子の昂ぶりて |
大垣市 竹内 若子 |
選者吟 |
村に入り瀬音やさしき五月かな |
繁子 |