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◆ 平成18年2月度
投句総数 487句
選者 :河西 かつら
特選 |
百態の戌を束ねて賀状来る |
大垣市 奥田加代子 |
朝礼の吐く息白し消防士 |
養老郡養老町 田中 英香 |
雪の夜は童話の世界アンデルセン |
大垣市 小川 啓子 |
秀逸 |
伊吹嶺に噴煙めきし冬の雲 |
大垣市 今堀 典子 |
元旦の神事始まる火の粉かな |
大垣市 森 芳昭 |
数ならぬ赤き実こぼす雪の鳥 |
不破郡垂井町 廣瀬喜美子 |
小豆粥出来しと寺の鐘が鳴る |
大垣市 川合 光子 |
着ぶくれし体ごと押す自動ドア |
大垣市 日比 昌子 |
あかときの奥の細道雪浄土 |
大垣市 森川きよ子 |
春隣受話器の声のはずみにも |
瑞穂市 柴田 澪 |
地球儀で居場所を探す初便り |
大垣市 富田 洋子 |
きさらぎの白さひときは体操着 |
大垣市 秋山くに子 |
なわとびの輪に下萌のはじまれる |
稲沢市 渡辺 茂 |
入選 |
全容を見せて伊吹の初景色 |
養老郡養老町 上砂 砂子 |
鉄橋を渡るひびきや冴え返る |
大垣市 安田はる子 |
村中の漢くりだす大どんど |
大垣市 野村多佳子 |
夜もすがら雨戸のきしみ寒戻る |
大垣市 尾関 逸子 |
よもぎ餅仏間に香り残りけり |
大垣市 奥田 盛夫 |
一ひらの紅梅ほぐれ雨の中 |
大垣市 今津 正元 |
絵手紙の水仙十人十色かな |
大垣市 田中 信子 |
黒帯も白帯も馳け寒稽古 |
大垣市 伊藤 京子 |
寒晴れや心ゆくまで濯ぎ干し |
大垣市 谷口 順子 |
春めきし美濃を一望鳶舞ふ |
大垣市 末守 節子 |
スキー帽目深にかぶりペタル漕ぐ |
大垣市 森 芳昭 |
湧く水の吐く息ゆれる寒の朝 |
大垣市 米山 方士 |
七草の粥にぬくみし身の安し |
瑞穂市 役 千代 |
新しき真紅の手帖初句会 |
瑞穂市 柴田 澪 |
転ぶこと忘れて雪の子供かな |
大垣市 若園 博 |
むすびの地芽吹の鼓動満ちてをり |
大垣市 中井 君子 |
寒の水ころんと水琴窟の音 |
養老郡養老町 宮沢志きぶ |
小雪舞う筆もつ子らのしんけんに |
大垣市 稲川なみ子 |
節分や父より永く生かされて |
大垣市 日比野茂子 |
湧水の溢るる街や初明り |
大垣市 大橋庄一郎 |
選者吟 |
水草のどこか目覚めて春浅し |
かつら |