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◆ 平成18年5月度
投句総数 640句
選者 :斉藤 繁子
特選 |
囀や人影もなき座禅堂 |
愛知県東海市 衣川 満 |
夕つばめ天地無用の荷を解けり |
大垣市 若園 博 |
燕来る水のゆたかな城下町 |
愛知県稲沢市 渡辺 茂 |
秀逸 |
白牡丹開花す君の叙勲の日 |
大垣市 日比野節子 |
雪洞を灯し浮き立つ夕桜 |
安八郡神戸町 安田 廣子 |
船町の街を彩る花水木 |
養老郡養老町 田中 幸子 |
子の飛ばす紙飛行機や風薫る |
瑞穂市 柴田 澪 |
新緑に伊吹の山の膨らめり |
安八郡神戸町 高橋日出美 |
木下闇抜け来る深き水の音 |
大垣市 米山 方士 |
石仏に跪きをり座禅草 |
揖斐郡揖斐川町 小寺 秀子 |
住職の鍬と地下足袋竹落葉 |
静岡県藤枝市 間島あきら |
つばくらめ主となりて空店舗 |
大垣市 高木 治子 |
葉桜の馬棚にゆれる一夜城 |
愛知県安城市 中澤じん子 |
入選 |
葉桜や水門橋の道標 |
大阪府茨木市 小林 玲子 |
館涼し芭蕉自筆の書を二通 |
大阪府枚方市 臼井 博子 |
思はざる余花の出会いとなる旅路 |
愛媛県西予市 笹田 通子 |
樟若葉匂ふ城下の水ゆたか |
大垣市 菱田 芳子 |
鯉のぼり伊吹の風をいつぱいに |
不破郡垂井町 中嶋 笑子 |
Gパンのごわごわ乾く日永かな |
大垣市 辻 富子 |
線香の灰の反りゆく寺薄暑 |
大垣市 矢橋 郁子 |
時山の瀬音の中の初河鹿 |
大垣市 川瀬 貞枝 |
草笛を吹く湖となる村に来て |
大垣市 新町 惠子 |
ひとり居の夕飼に届く豆の飯 |
大垣市 岩間とし子 |
薫風を入れて寛ぐ窓辺かな |
大垣市 山幡千恵子 |
石投げて渡る木の橋蝌蚪の群 |
大垣市 鶴田 信子 |
囀の絶ゆることなき一夜城 |
愛知県岡崎市 大岡世津子 |
新樹かげ十六夜日記読みし碑に |
愛知県岡崎市 加藤 房子 |
田植機の音かろやかに遠伊吹 |
大垣市 尾関 逸子 |
産土や藤房ながく朝の風 |
大垣市 坪井 克枝 |
枝に来て枝垂るる花をこぼす鳥 |
滋賀県彦根市 寺本 滋 |
湧水のあまた大垣夏来たる |
京都府宇治市 宮谷 昌代 |
川岸にもくれん咲きて橋いくつ |
大垣市 竹森 政枝 |
つばくらめ市内となりし一夜城 |
大垣市 山田紀美子 |
選者吟 |
湧水に葉桜の影広ごり来 |
繁 子 |