HOME > 十六万市民投句 入選作品 > 平成18年11月度

◆ 平成18年11月度
投句総数 711句
選者 :伊藤 白雲
特選 |
朝長の墓に団栗落ちる音 |
大垣市 森川きよ子 |
能面の声なき笑ひ冬に入る |
大垣市 吉川つや子 |
ダムとなる学び舎にこゑ雁渡る |
瑞穂市 広瀬 節子 |
秀逸 |
芭蕉翁偲ぶ小流れ秋しぐれ |
岐阜市 高見 周子 |
綿雲も動かぬかまえ鵙日和 |
大垣市 三宅ヒサエ |
木因の里を訪ねて翁の忌 |
奈良市 梅本 幸子 |
稲刈って一村大きく展けたり |
稲沢市 渡辺 茂 |
青空を広げてをりぬ稲の秋 |
大垣市 冨樫 照雄 |
デジタルのテレビに替へて文化の日 |
安八郡神戸町 高橋日出美 |
芋ずいき畝一列をもらひけり |
大垣市 草野 惠子 |
三成の密書の文字や城寒し |
半田市 榊原 雅子 |
銀杏を落して空の広がりぬ |
大垣市 杉山よし子 |
像二つ色なき風の渡りをり |
藤枝市 間島 章 |
入選 |
三成の陣に落ちたる冬の峰 |
横浜市 田原 譲二 |
大垣の街は句の町秋うらら |
東京都 柏木 貢 |
丹の橋のそぞろ歩きや帰り花 |
各務原市 河合美寿恵 |
建ち並ぶ句碑を濡らして小夜時雨 |
大垣市 千川ちゑ子 |
菊一花供華とし蛤塚忌を修す |
福井市 高島かづ子 |
パレードで芭蕉に扮する秋まつり |
大垣市 橋本 貞 |
秋晴や句碑を巡りて水の街 |
大垣市 志知冨美子 |
我もまた旅人たらむ蛤塚忌 |
宇都宮市 小林 正治 |
さざ波に屋形舟浮く水は秋 |
奈良市 中尾 光子 |
返り花仰げば空の青さかな |
常滑市 鈴木 哲夫 |
着ぶくれてゆく身支度を見ておりぬ |
大垣市 高尾田鶴子 |
句碑読むも語る人なし水流る |
常滑市 海音寺俳句仲間 |
句作りに歩き廻りし柿の街 |
常滑市 海音寺俳句仲間 |
鴨の陣美濃も尾張もなかりけり |
大垣市 神野 武彦 |
渋柿の軒につるすや一人分 |
大垣市 神保 一見 |
ダム底に歴史を閉じて山眠る |
大垣市 村田 通夫 |
秋茄子の籠に盛られし日の匂い |
大垣市 小寺 春子 |
秋祭り日暮の太鼓響き来る |
大垣市 小倉 花子 |
柳散る川灯台の水ゆれて |
大垣市 下村 常子 |
小鳥来るカップに開くハーブの香 |
大垣市 新町 惠子 |
選者吟 |
時雨忌や時雨るる寺の薄明り |
白 雲 |