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◆ 平成19年7月度
投句総数 339句
選者 :大堀 武直
特選 |
帰省子の夕餉待つ間のハーモニカ |
安八郡神戸町 高橋 泰 |
まだ夫の姓に慣れざる夏衣 |
瑞穂市 宮本 直子 |
見てよ見てロケットのごと揚雲雀 |
愛知県豊田市 伊藤 泰孝 |
秀逸 |
万緑を双眼鏡でたぐり寄す |
大垣市 島岡 嘉明 |
蟻の引く蟻の骸や夕永し |
各務原市 清水 雅子 |
国訛り蛍の闇に交しをり |
大垣市 小川 啓子 |
田植桟とベンツ・アウディ並ぶ車庫 |
大垣市 藤井 正勝 |
眼鏡拭きまた草刈りに戻りけり |
大垣市 森 芳昭 |
空海のいろはにほへと赤蜻蛉 |
愛知県愛西市 杉浦 善彦 |
少年に髭うっすらと祭笛 |
大垣市 矢橋 郁子 |
ソーダ水大きな湖を見てゐたり |
大垣市 吉川つや子 |
雨蛙やっぱり雨が好きですか |
大垣市 早崎美弥子 |
繕いと云ふ語の遠し更衣 |
岐阜市 多田 芳之 |
入選 |
新緑に包まれ暮るる朱の伽藍 |
安八郡安八町 棚橋嘉代子 |
窓開けて万緑の風入れにけり |
大垣市 辻 富子 |
青葉して石をのせたる箱生簀 |
愛知県名古屋市 岸野 常正 |
芥子の花吹かれて影の散るところ |
大垣市 小板 未穂 |
伊吹嶺を遥かに美濃の城涼し |
大垣市 森川きよ子 |
深吉野の鬼面に会ひし青嵐 |
羽島市 松永 良江 |
幼子の寝息涼しや青畳 |
大垣市 今津 正元 |
奉納の鎌はさびをり夏祓 |
揖斐郡池田町 五十川直靖 |
折り返し点は砂糖壺蟻の列 |
瑞穂市 柴田 澪 |
紫陽花のあるだけ活けて床払い |
大垣市 川瀬喜梅古 |
山車を曳く子を一点にレンズの目 |
愛知県愛西市 佐藤貴美代 |
四葩咲く朝刊にある湿りかな |
大垣市 永井田鶴子 |
短冊の文字逆さあり笹飾り |
大垣市 林田 好子 |
逆らはず鯉流れ行く梅雨出水 |
大垣市 谷口 通 |
効用書滲む梅雨の薬草園 |
養老郡養老町 田中 秀子 |
なつまつりきんぎょすくいにげられた |
大垣市(小三) 武元 那月 |
源流はあの谷あたり蛍川 |
大垣市 稲川 英子 |
水音の雨に消へたる半夏かな |
愛知県名古屋市 真田 邦代 |
一輪車うまく乗れし子若葉風 |
大垣市 安田 直隆 |
外廻り多き牧師の夏帽子 |
福岡県大牟田市 堤 嘉宏 |
選者吟 |
梅雨あがるあばれないでねラ・ニーニャちゃん |
武 直 |