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十六万市民投句 作品
◆ 平成19年9月度

投句総数 473句
選者 :柴田 由乃
特選
盆踊り櫓若衆の枹さばき
不破郡垂井町  岩田 妙子
もり上る泉の芯を掬み飲まむ
土岐市  小木曽たみ子
ハンドルに入道雲の迫りくる
石川県金沢市  紺谷 博子
秀逸
澄む水に鉄の匂ひの鎌洗ふ
大垣市  森川きよ子
南吹く水門川のささ濁り
愛知県岡崎市  鈴木 和子
雲の峰行かねば遠くなりし里
大垣市  鶴田 信子
枝振りを四方よりながめ松手入
大垣市  森  芳昭
朝日さす神のそり橋涼あらた
不破郡垂井町  中嶋 笑子
語るべき賞罰もなく敬老日
大垣市  大橋庄一郎
病室の時計は遅々と夜の長き
大垣市  日比野友子
虫籠を提げて幼き盆の客
大垣市  下村 常子
手の中に弾む温みや猫じゃらし
安八郡神戸町  高橋  泰
てをあわすこともおぼえてじぞうぼん
大阪府和泉市  勝部 温子
入選
名水の勢ひ増して秋立てり
大垣市  子安美知子
オムレツのふっくら焼けて涼新た
大垣市  末守 節子
すぐそこと言われて遠し秋の暮
大垣市  伊藤 京子
花すゝき齢には勝てぬ坂の道
大垣市  野村 和男
秋暑し今年生まれの子の寝息
大垣市  今津 正元
石投げて秋思の水輪ひろげけり
不破郡垂井町  鈴浦さだ子
福耳の児をまん中に寝待月
大垣市  秋山くに子
町にひとつ残る質蔵虫時雨
大垣市  永井田鶴子
敬老日無口な父の一人酒
山形県米沢市  木村 正子
産廃の山をかくして葛の花
大垣市  藤井美奈子
柳散る合流点の水豊か
三重県伊勢市  茂谷  孝
介護師の日傘かたむけ車押す
大垣市  川口千代子
大垣の俳句の道の水涼し
東京都立川市  栃本 忠良
緋の鯉のゆるゆるとゆく水の秋
大垣市  吉川つや子
風渡る宮の大杉つくつくし
養老郡養老町  宮沢志貴婦
子ら去りて一匹だけの秋刀魚焼く
大垣市  下村 常子
役終えて田に仰向けの案山子かな
安八郡神戸町  高橋日出美
つながるる舟に秋霖むすびの地
多治見市  加藤宇多子
新涼や清しき朝の城下街
大垣市  三宅ヒサエ
分校の庭へ這ひ出ず葛の花
大垣市  田村 久夫
選者吟
隠れ無き庭の秋草そぞろ寒
由乃


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