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十六万市民投句 作品
◆ 平成19年11月度

投句総数 596句
選者 :斎藤 繁子
特選
味噌蔵にのぼりつめてる蔦紅葉
大垣市  森川きよ子
萩刈って束ねし奥に花の色
埼玉県熊谷市  林  靖子
拾ひたる木の実に残る日の温み
大垣市  川瀬 貞枝
秀逸
千越える柿剥く三尺四方の座
東京都世田谷区  関戸 信治
舫ひ舟揺らす川面に散る柳
三重県四日市市  林 千代子
山路来て拾う紅葉の薄じめり
大垣市  小板美保子
もみぢ初む楓大樹の影長し
大垣市  小川 啓子
一村を走る火の色曼珠沙華
不破郡垂井町  岩田 妙子
冬芽立つ水門川の翁句碑
愛知県名古屋市  黒野 涼子
山の影濃くなり鴨の移動せり
養老郡養老町  上村 砂子
抱き上げし子に日溜りの落葉の香
安八郡神戸町  高橋  泰
小春日や百羽の鳩の中にをり
大垣市  久富キヌエ
手にすくう墳井の水や七五三
新潟県妙高市  早乙女 翠
入選
水郷に釣舟二艘いわし雲
大垣市  坪井 克枝
美濃路行く通行手形菊日和
大垣市  松岡 房子
飄々と風と遊べる冬の蝶
大垣市  三宅ヒサヱ
遠伊吹油障子の川燈台
愛知県名古屋市  黒野 涼子
橋多き大垣の町冬ざくら
愛知県名古屋市  内藤 京子
茶の花や気負ふことなき老の日々
大垣市  吉川つや子
元禄の流れを今に蛤塚忌
滋賀県長浜市  藤本 輝孝
丁寧に添木してあり山の芋
大垣市  辻  富子
伊吹嶺に雪呼ぶ風か頬を刺す
愛知県愛西市  杉浦 善彦
干柿の話しかけくる日暮かな
神奈川県横浜市  島田ひかる
端山より静かに煙る初時雨
下呂市  大前むつ子
菊日和庭師に留守を頼みけり
大垣市  日比野茂子
秋晴や川面煌めくむすびの地
養老郡養老町  重金 正子
振り分けて木の枝に懸ける大根干し
大垣市  村田 通夫
秋深む筧より漏る水の音
大垣市  佐竹 幸子
秋の草野にある如く活けにけり
揖斐郡大野町  藤田 涼子
作務僧の銀杏おとす竿撓ふ
大垣市  春日井 博
たそがれて音なき堀や芦枯るる
大垣市  吉田早代子
コスモスや蝶の重さに傾きぬ
東京都武蔵野市  栗原 恵子
カンヴァスの葡萄ひとつぶ頬ばりぬ
佐賀県唐津市  古賀由美子
選者吟
新走り利き酒に頬染めにけり
繁子


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