HOME > 十六万市民投句 入選作品 > 平成20年1月度

◆ 平成20年1月度
投句総数 525句
選者 :柴田 由乃
特選 |
俳聖の出で発つ句碑に淑気満つ |
愛知県稲沢市 渡辺 茂 |
手話の子のことば清しき御慶かな |
安八郡神戸町 高橋 泰 |
大根漬重石に噛すねじり藁 |
大垣市 今津 絹代 |
秀逸 |
麋城の井水豊かなり木賊生ゆ |
滋賀県彦根市 赤木 和代 |
賀状の句整ふまでを湯にあそぶ |
愛知県一宮市 坂野真砂子 |
冬うらら鯉の餌にくる亀の首 |
愛知県一宮市 坂野国比古 |
川灯台鴨の仮寝となろうとは |
大垣市 佐藤 颯次 |
買初に一刀彫の福ねずみ |
大垣市 神野 武彦 |
神鈴の音濁りなき初詣 |
大垣市 大橋 ふみ |
左義長の燃へ盛る藁蠢けり |
大垣市 澤井 国造 |
養生の甲斐ほつほつと春近 |
大垣市 今津喜代子 |
餅花のしだれ華やぐ舟箪笥 |
大垣市 森川きよ子 |
初句会生涯学ぶ志 |
大垣市 田村 久夫 |
入選 |
むすびの地川燈台の返り花 |
滋賀県彦根市 赤木 和代 |
激動を耐えて八十路の初御空 |
大垣市 藤田 年樹 |
無人駅座布団並べ冬に入る |
大垣市 辻 富子 |
玉子酒父譲りなる医者嫌ひ |
養老郡養老町 大橋 正典 |
道よりも低き舟屋の飾松 |
東京都世田谷区 関戸 信治 |
餅を搗く爺を囲みて園児の輪 |
安八郡安八町 棚橋嘉代子 |
蹴轆轤の音生む窓に石蕗の花 |
不破郡垂井町 岩田 妙子 |
達筆の衰へ見せぬ賀状かな |
大垣市 森 芳昭 |
養老の山ふところに冬籠り |
養老郡養老町 田中 幸子 |
せりなづな刻んで母の放浪記 |
不破郡垂井町 鈴浦さだ子 |
御降りのさびしき宮の水を汲み |
大垣市 浅野 君代 |
機の音絶えて久しき師走かな |
大垣市 棚橋 正恵 |
明星の淡き影おく水仙花 |
大垣市 田村 一子 |
お降りもあがりて梅の膨らみぬ |
養老郡養老町 上村 砂子 |
水の街湧き出す寒の水ぬくし |
大垣市 安田 直隆 |
弱きものを内に群れ立つ寒雀 |
大垣市 佐藤 颯次 |
手入れせし松の匂へる夕べかな |
大垣市 酒井 一江 |
美濃平野大パノラマの冬の虹 |
大垣市 喜田 守 |
冬空を背負いて白き大垣城 |
三重県鈴鹿市 赤沼 寛子 |
参道の風が身をさす初大師 |
愛知県名古屋市 稲垣 徹弘 |
選者吟 |
人日やわが世三三七拍子 |
由 乃 |