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◆ 平成20年7月度
投句総数 496句
選者 :伊藤 百雲
特選 |
手を打ちて仕掛け噴水呼び覚ます |
安八郡神戸町 高橋 泰 |
万緑や多良峡谷の七曲り |
大垣市 村田 通夫 |
大百足もつるる足の無かりけり |
兵庫県神戸市 蔵田 博 |
秀逸 |
雷火立つ行かねばならぬ方角に |
大垣市 前田 清 |
学び舎にコーラス流れ梅雨晴間 |
大垣市 酒井 安彦 |
明易し夢に続きのなかりけり |
大垣市 大橋 ふみ |
蓮の花美濃なかぞらを雲流れ |
羽島市 松永 良江 |
その角を曲がれば噴井水の街 |
大垣市 神野 武彦 |
灯を消して七夕笹の風聴きぬ |
大垣市 早崎美弥子 |
家族っていいものですね水饅頭 |
加茂郡坂祝町 加藤 真治 |
蝉しぐれ麋城に歴史を学びけり |
大垣市 羽賀 文一 |
診療を終へて一息ソーダ水 |
大垣市 春日井勝代 |
水中花高層ビルの喫茶店 |
兵庫県姫路市 松本 典子 |
入選 |
指蒼く囲む蛍を子へ移す |
愛知県稲沢市 渡辺 茂 |
分譲地なお売れ残り月見草 |
大垣市 高橋 智静 |
青柳の川面に揺れる四季の路 |
大垣市 高畑 正良 |
水音の絶えざる町や半夏生 |
愛知県名古屋市 桜木 邦子 |
槌音の高き足場や夏の雲 |
大垣市 森 芳昭 |
四方に矢を放つ修験者滝開き |
大垣市 森川きよ子 |
古戦場どの道ゆけど青田風 |
安八郡神戸町 高橋日出美 |
携帯に老鶯の声聞かせけり |
大垣市 高木 豊子 |
伊吹嶺を斜めに切りて虹立ちぬ |
大垣市 村田 通夫 |
かたつむり気ままになぞる句碑の文字 |
大垣市 鶴田 信子 |
風通るリハビリ室の麻曖簾 |
養老郡養老町 宮沢志貴婦 |
天領の田水の匂ひ植田風 |
大垣市 小倉 花子 |
採り忘れ葉陰に一つ大茄子 |
大垣市 若園 博 |
梅雨に倦き書に倦き遠き山眺む |
揖斐郡池田町 幸田 フミ |
一皿はわが菜園の夏野菜 |
大垣市 日比野友子 |
ふるさとの道の起伏や青田波 |
養老郡養老町 田中 秀子 |
夏伊吹照り陰りして雲早し |
大垣市 喜田 守 |
玉の汗たった十坪の畑仕事 |
大垣市 久富キヌエ |
麦秋や旧街道の無人店 |
兵庫県姫路市 松本 典子 |
朝顔の白き花より明けにけり |
愛知県名古屋市 稲垣 徹弘 |
選者吟 |
大暑来て雲まで燃える気配かな |
百雲 |