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◆ 平成22年9月度 一般の部
投句総数 1,077句・一般投句数 518句・小中学生投句数 559句
選者 :柴田 由乃
特選 |
山嶺の神を越えゆく鰯雲 |
大垣市 浅野 君代 |
美濃の空晴れて稲刈日和かな |
安八郡神戸町 高橋日出美 |
格子戸に朝顔の咲く宿場町 |
大垣市 安田 直隆 |
秀逸 |
朝霧の田に百態の干割れかな |
大垣市 尾関 逸子 |
山巓をいっきに隠す夏の霧 |
大垣市 岡田あや子 |
灼くる道剥がす真昼の削岩機 |
大垣市 野村多佳子 |
青すぎる空が不安や厄日前 |
愛知県尾張旭市 古賀勇理央 |
老鶯にあくまで深し峡の天 |
愛知県一宮市 平林千津江 |
猫通るそこが涼風通り道 |
大垣市 中村 幸代 |
秋彼岸重ね返事を叱る母 |
大垣市 田村 久夫 |
新涼の日暦めくる音軽し |
不破郡垂井町 多和田敦子 |
真直も曲りも穫って胡瓜もむ |
不破郡垂井町 小竹 政子 |
隠し田を探して叩くはたたがみ |
愛知県豊田市 伊藤 泰孝 |
入選 |
秋立つやこつこつこつと杖万歩 |
不破郡垂井町 服部 真六 |
夏旺ん歩巾のせまくなりにけり |
大垣市 小川 啓子 |
翅あわせ祈る姿の糸蜻蛉 |
大垣市 久保田悟義 |
湧水に時も忘れる美濃路旅 |
愛知県名古屋市 市野千恵美 |
番犬の残暑に喘ぐ長き舌 |
不破郡垂井町 富田 実郎 |
簾越し道ゆく人の影絵めく |
大垣市 宮川としを |
山の湖一氣に淡し晩夏光 |
大垣市 森川きよ子 |
行灯に絵筆のはづむ祭りっ子 |
大垣市 川口千代子 |
丸き背の手擦の経本生身魂 |
養老郡養老町 田中 秀子 |
豪邸も更地にかへり虫の国 |
大垣市 中井 君子 |
燕去ぬ庄屋名残りの連格子 |
大垣市 田中 雅子 |
突堤の太公望や鯊日和 |
大垣市 三宅ヒサエ |
十薬の匂ひも干され路地詰まる |
大垣市 矢橋 郁子 |
きしきしと母の形見の上布解く |
大垣市 今堀 典子 |
沙羅の花一人暮しの塀高く |
養老郡養老町 上村 砂子 |
水に触れ風を味方に蜻蛉とぶ |
愛知県豊田市 伊藤 泰孝 |
箒持つ一休像に蜻蛉来る |
大阪府門真市 左海 和子 |
流灯や離れ難たきを指で押す |
福井県鯖江市 三つ山 寛 |
流れ星こころ七分を願いけり |
北海道小樽市 大橋 宮子 |
水切の伸びを数へて赤蜻蛉 |
千葉県松戸市 頼永 宣昭 |
選者吟 |
金風の鬼神の鏡とや欲しき |
由乃 |