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◆ 平成24年1月度 一般の部
投句総数 1,973句・一般投句数 430句・小中学生投句数 1,543句
選者 :田中 青志
特選 |
伊吹嶺にみな背をむけし枯野かな |
大垣市 藤井 早苗 |
朝方の夢に母来る年用意 |
大垣市 大橋 ふみ |
山眠る海へ出て行く鐘の音 |
大垣市 鶴田 信子 |
秀逸 |
探しものひよいと出てくる師走かな |
大垣市 大西 誠一 |
湯たんぽの角の丸さや猫眠る |
大垣市 澤井 国造 |
陽をはじく冬田の中の水たまり |
大垣市 安部 芳枝 |
山茶花の花咲きはじめ朽ちはじめ |
大垣市 大橋 ふみ |
ファクスのことことことと冬の夜 |
大垣市 若園 博 |
白菜の虫も顔出す道の駅 |
大垣市 木美智子 |
御手前の衣擦れにある淑気かな |
大垣市 大井 公夫 |
大家族の頃の炬燵に一人居る |
大垣市 町野眞佐子 |
雪を掻くだんだん楽しくなって来る |
大垣市 町野眞佐子 |
初鏡しばし女にもどる時 |
福井県福井市 三ッ山しげこ |
入選 |
柚子湯たて柚子と浮びし白寿かな |
愛知県尾張旭市 古賀勇理央 |
追伸に本音をひとつ返り花 |
大垣市 大西 誠一 |
夫待つやとうにおでんの煮つまりて |
大垣市 片山 洋子 |
大き谷沈めてダムに霧湧けり |
不破郡垂井町 上田 久恵 |
湯たんぽを抱けばほたほた波の音 |
大垣市 永井田鶴子 |
動かざる鯉水底に春を待つ |
大垣市 田中 雅子 |
街角に裸球ひとつや飾売り |
大垣市 岡田あや子 |
その中に話上手や宮焚火 |
不破郡垂井町 臼井 梅乃 |
独り居の生活に馴れて去年今年 |
大垣市 伊藤 京子 |
ふるさとの空の広さや枯木立 |
大垣市 鶴田 信子 |
時雨来て托鉢僧の足濡らす |
大垣市 林田 好子 |
ふかふかと胸膨らます寒雀 |
大垣市 今津 正元 |
左縄綯えず不出来の注連飾 |
養老郡養老町 上村 砂子 |
揺れるもの散るもの増へて十二月 |
大垣市 宮脇眞壽夫 |
左義長の灰のひとひら福の神 |
大垣市 中井 君子 |
一年の夢満載や初日記 |
大垣市 末守 節子 |
寄せ鍋にしようと妻の言う日暮れ |
福井県福井市 三ッ山 寛 |
一人にはひとりの生活年用意 |
北海道小樽市 大橋 宮子 |
冬田過ぎまた冬田なり樽見線 |
岐阜県瑞穂市 谷 陸海 |
炬燵して足の仲間の増ゆるなり |
千葉県松戸市 頼永 宣昭 |
選者吟 |
命あるものみな吹かれ北の風 |
青志 |