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平成26年度
大会入選句集

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芭蕉蛤塚忌全国俳句大会 入選作品
◆ 平成26年度 事前投句の部 入選

入選
ひさびさに文書きをれば青葉木菟
東京都 若林 正人
夕焼けて音なき時間含らみぬ
福島県 棚木 正男
木守柿つひに落ちたり南無あむう
岐阜県 中川 康多
しばらくは舟にまかせて行々子
岐阜県 舩戸 成郎
夏座敷あるかなきかの埃拭き
大阪府 青木 美葉
あぢさゐの雨滴落さず活けにけり
三重県 角野 弘子
過ぎし日のこと美しく蛤塚忌
愛知県 猪子  都
時の日を水の近江に遊びけり
愛知県 安井千佳子
一村を十戸で守る麦の秋
岐阜県 森川きよ子
二三歩で足る木の橋や雨蛙
岐阜県 鶴田 信子
鈍色の越後の空や桐の花
愛知県 倉田 信子
木曽馬の胴振ひして梅雨はじく
愛知県 林  よね
青田波天の海から寄せて来る
岐阜県 竹田 善隆
菊の姫正座の膝の傷みをり
愛知県 加藤 行惠
老年に向かうは冬の象のごと
兵庫県 田村久美子
すててこの里人に問ふ路通句碑
岐阜県 矢田 邦子
児の声に溶けてしまひぬ花氷
岐阜県 松居 聖子
海近く海より低くく青田波
岐阜県 浅野比奈子
木より木へ空より空へ閑古鳥
東京都 浅野 文男
月に映え反り美しき川燈台
愛知県 小沢 芳治
供うるは風のすこしと花すすき
静岡県 内藤  知
落とし角束ね売られし満願寺
岐阜県 桐山 晃一
一舟に一舟の水尾河の夏至
愛知県 西本 白絣
西行のものかも知れぬ落し文
愛知県 水野 幸子
一人より二人に萩の日和かな
岐阜県 大橋 ふみ
親と子の障子の中の小声かな
岐阜県 小寺佳津女
ハンモックハイネの詩集眠らせて
東京都 鈴木三光子
一人づつ一宇宙あり大暑の子
東京都 石川 桜衣
一ツ家に鵜とのくらしや老鵜匠
岐阜県 服部紀代子
幸せのとなりのふかう桃いたむ
埼玉県 新井 竜才
高原の夕菅風に匂ひたつ
岐阜県 杉野ちゑ子
一日とて同じ空無し麦を踏む
岐阜県 井戸 節子
目高の子水の色して生まれたる
三重県 米野てるみ
クレーンの大夕焼に染まりけり
岐阜県 大橋 信司
子の部屋も風を通して蛤塚忌
新潟県 佐藤 無風
点滴の白き時間や花の雨
岐阜県 廣瀬あや子
古希といふ未知の世界や新樹光
千葉県 中村 智善
蛤塚忌水一滴の重さかな
埼玉県 福島 政勝
故郷は昭和の香り桐の花
岐阜県 宮脇  眞
泳ぎ子の全身の撥条水を蹴り
岐阜県 寺本 邦子
老人の軽き口笛秋の風
岐阜県 日比野友子
称名のまなこするどし十夜妻
徳島県 島田 春海
石蕗咲くやにはとりを飼ふ小学校
岐阜県 田 敏郎
なんとなく数へてしまふ蜻蛉かな
岐阜県 金井 辰義
出おくれし星もやさしく地蔵盆
岐阜県 子安 正樹
花野行く私の中に棲む少女
岐阜県 国枝真由美
夏つばめ駅員一人客ひとり
岐阜県 冨長 和子
向日葵や絵に打ち込みし日の遠く
和歌山県 谷中 明子
一湾に百の漁旗や浦祭
三重県 中村 洋子
御捻りは蛇がくはへし里神楽
秋田県 和田  仁
隣よりドラムの音や梅雨明くる
岐阜県 稲川 英子

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