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仕事の風景ややりがい

「家事援助」のお仕事

 大垣市のシルバー人材センター会員としていきいきと働く皆様のお仕事から、今回は「家事援助」のお仕事をご紹介いたします。

 家事援助とは、ご高齢や身体の不自由で外出が困難な方に代わって買い物をする「買い物支援」をはじめ、家の中のお掃除など家事全般をお受けするお仕事。



 今回は最初に、買い物支援のお仕事をメインで請け負うIさんのお仕事に同行させていただきました。 Iさんは週に数回、決まった曜日に、それぞれ決まった依頼者のもとを訪れて買い物支援を行っています。
シルバー会員になってこのお仕事をはじめたのは、「パート仕事などで長時間働くのは年齢的にもしんどい。しかし細かい時間や決まった曜日だけお仕事ができて、それが誰かの役に立つならば…」という思いからだと言います。

 このお仕事についてIさんに話を聞くと、「依頼者の中には、1人での年金暮らしで大変な方もいらっしゃる。高い買い物ができない場合や値段制限がある場合もあり、依頼者が何を求めているのかを理解する・意志疎通できるまで大変な面があった」と苦労を語って頂けました。

 買い物の途中、量や値段など迷った際には、スーパーから依頼者に電話をして尋ねる場合もあると言います。
また、場合によってはお店の人にお願いして品物の量を1人分に調節してもらうなどの工夫もするといい、「大変だが、自分自身勉強になる面も多い」とのこと。

 様々な苦労があってもIさんがこの「買い物支援」のお仕事を6年間続けてこられたのは、「苦労を越える喜びがあるからだ」と言います。
「依頼者のために、少しでも安く良い買い物を…と工夫して買い物をしていくと、とても喜んでもらえる。よくここまでやってくれたね、と言われたこともある。長年この仕事を続けるうちに依頼者との意思疎通もうまくいくようになり、今では私が来るのを楽しみに待っていてくれている。大変喜んでもらっていると思う」と笑顔で語ってくれました。

 依頼者のお宅を訪ねると、楽しそうにお話を聞かせてくれることも多いそうです。「依頼者とのコミュニケーションやお話も楽しい」と笑うIさんは、それ自体も「やりがい」に感じている様子でした。

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 次にお話を聞かせて頂いたのは、掃除や料理など家庭内での家事支援をメインで請け負うYさん。

 お仕事内容は様々で、依頼者の庭の草取りや部屋の掃除、また出産されて間もないお母さんの食事のお世話などもおこなうと言います。
外での買い物を代行する「買い物支援」に対し、掃除や料理は実際に依頼者の家で行うことが多いお仕事。買い物支援とはまた別の苦労があるのでは、とお話を伺うと、「掃除や料理については各家庭で個々のこだわりがあるので、どこまで(支援を)やってよいか、どんなバランスでやったら良いかという面で確かに苦労がある」とYさん。
お仕事の頻度は依頼者によってさまざまで、出産後の母親サポートのお仕事では1ケ月間ほぼ毎日のように支援をさせていただいたことも。

 大変なお仕事ながら、しかし嬉しい瞬間も多いとYさんは言います。
 「お世話に行った先で、お子さんがとても懐いてくれる。自分を本当のおばあちゃんのようにして慕ってくれる姿はとても可愛らしい」と嬉しそうに語ってくれました。
 また、出産後のお世話に行った先のお母さんから、後日「子どもがこんなに大きくなりました」というお礼の年賀状をいただくこともあるとのこと。お世話に関わってきたお子さんが成長した姿を見るのはとても嬉しい、とYさんはお話してくださいます。

 高齢化が進む現代、家事支援のお仕事は今後どんどん利用者が増えてくるお仕事。
新たにこのお仕事を始めたいと考えている人に向けて、今回お話を聞かせていただいたお2人から「ムリはせずとも自分なりに一生懸命に続けることが重要」とアドバイスを頂けました。
「少しでも依頼者さんのためになれば、と自分なりに一生懸命続けていれば、それは依頼者さんにも伝わって次第にうまく意志疎通ができるようになる、そしてそれが楽しみ・やりがいになってくる」とIさん。
 新たなやりがいや生きがいを得たい皆さん、そしていつまでも生き生きと現役でいたい皆さん、「大垣地域シルバー人材センターの会員」として地域で活躍しませんか?

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