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◆ 令和6年度 事前投句の部 [3句1組] 准賞
准賞 |
余り苗出番は風に任せゐて |
岐阜県 堀江 美州 |
約束は約束のまま花は葉に |
岐阜県 細川 敦子 |
咲き極まりて白牡丹紅牡丹 |
岐阜県 村瀬 幹枝 |
ラムネ玉ことんと鳴りて腑に落つる |
三重県 川合いつ子 |
密会の部屋にひらきぬ水中花 |
岐阜県 森 瑞穂 |
本籍地辿れば真葛原となり |
山口県 ささのはささら |
登山杖ここから険しさうに売る |
京都府 藤堂くにを |
帰省する程にこころは![]() |
東京都 田中 隆 |
床本の恋は一途や書を曝す |
兵庫県 左近 静子 |
夏つばめジャングルジムの子ら掠め |
愛知県 五十嵐恵美子 |
み吉野の句碑を巡りて水の秋 |
京都府 藤堂くにを |
生涯のライバルは兄海![]() |
京都府 藤堂くにを |
荒梅雨の底歩きゐるあるき神 |
千葉県 大久保文夫 |
炎昼やどっしり座る鬼瓦 |
岐阜県 佐竹 幸子 |
暮れ方のひととこ淡し土佐みづき |
愛知県 斎田 礼子 |
さくら貝パパと結婚してあげる |
茨城県 神谷たくみ |
碑にかけ流しけり秋の水 |
埼玉県 福島 政勝 |
橋よりも渡しが親し冷し飴 |
東京都 川目 紫 |
漆黒の髪を点して恋蛍 |
岐阜県 山下美夜子 |
夕映えのいつしか消えし船遊山 |
岐阜県 船田恵津子 |
蓮如忌の御文に母の栞かな |
富山県 中島 平太 |
眦に差す空色や衣更 |
岐阜県 森 佳子 |
若葉風皆子を抱き再会す |
岐阜県 足立貴和子 |
捨て苗の肩寄せあうて育ちけり |
福岡県 桐山 甫 |
短夜の鏡に映る二人かな |
福島県 村重 理央 |
かなかなや古書の匂ひの応接間 |
岐阜県 河村 紀年 |
花あしや近江の風の豊かなる |
愛知県 安井千佳子 |
踏ん切りのつくまで上がる夏雲雀 |
三重県 原田 葉子 |
故郷はあの辺りかと草矢射る |
三重県 原田 葉子 |
迷ふなら暫くここに蝸牛 |
岐阜県 服部 華宵 |
運動会「むかで」の靴の落ちてをり |
愛知県 古賀勇理央 |
目鼻なき猿ぼぼ笑まふ蝶の昼 |
愛知県 富田 範保 |
母死後のたとへば雨の百日白 |
神奈川県 矢野みはる |
水都また俳都この地に蛤塚忌 |
岐阜県 柴田 恭雨 |
里帰り五衛門風呂に菖蒲浮く |
岐阜県 寺島 鐐太 |
桃剥いて丸く収まる痴話喧嘩 |
埼玉県 小田 毬藻 |
山笑う磐梯蔵王岩木へと |
埼玉県 安藤 悦男 |
風鈴の届くはなれて住む子より |
岐阜県 法月 鍾子 |
引越のたびに風鈴音変はる |
三重県 浜![]() |
ゴールデンウィーク薬の数の多きこと |
岐阜県 加藤 寿志 |
山の香やひと夜寝かせし朴葉寿司 |
岐阜県 加納 輝美 |
母の日や母とソウルの旅にあり |
岐阜県 浅野智恵美 |
長やかに牛の鳴きゐる竹の秋 |
栃木県 竹田しのぶ |
啓蟄や農機具小屋の戸が開く |
岐阜県 土川 楽人 |
この橋を渡れば生家栗の花 |
岐阜県 田中 雅子 |
ひるがほの有刺鉄線隠しけり |
神奈川県 坂口 和代 |
あはれ鵜や鵜匠見つめてスタンバイ |
愛知県 杉山 ![]() |
あしなへの老師百歳サングラス |
愛知県 鈴木 衞 |
笹舟の漕ぎ手は風よ蛤塚忌 |
岐阜県 渡部とし子 |
パトカーを洗ふ駐在島のどか |
愛知県 古賀 理之 |
亡き母に呼びとめらるる![]() |
岐阜県 横山 稲子 |
うららかやベル鳴らし呼ぶ渡し舟 |
愛知県 福井 登基 |
夜の秋壁にピアノの在りしあと |
愛知県 篠田 惠 |
よく忘れよく思ひ出す生御魂 |
愛知県 古賀勇理央 |
涼しさや念珠ひとつがたなごころ |
滋賀県 中島 正則 |
残照へ飛魚金の矢のごとし |
宮城県 武田 悟 |
一掬の水の翳りて夕野分 |
神奈川県 矢野みはる |
老いるとは生きてゆくこと蛤塚忌 |
埼玉県 古郡 孝之 |
うすものや虫養ひの麩饅頭 |
神奈川県 矢野みはる |
校庭の白線ゆがむ残暑かな |
群馬県 青木 洋 |
窯出しを待つ間打ち水二度三度 |
岐阜県 東 紀子 |
麦の秋土堤より低き家並かな |
岐阜県 田中 岸子 |