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平成23年度
大会入選句集

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芭蕉蛤塚忌全国俳句大会 入選作品
◆ 平成23年度 事前投句の部 佳作

佳作
山の子は固まり易く磯遊び
岐阜県 梅村 五月
冬ざれや木組みあらはに天守閣
岐阜県 相馬みさ子
山風のほかは知らざる軒風鈴
岐阜県 原田 純一
一徹な眼となりて蟇
福島県 棚木 正男
ゆっくりと雲は東へ蛤塚忌
岐阜県  名和 永山
一握りほどの村にも盆踊り
岐阜県  大橋 満子
伊吹から舟押す風や蛤塚忌
岐阜県  森  宣子
老鶯のこだましきりに関所跡
岐阜県  高見 周子
藻畳をすっぽり隠す梅雨の川
岐阜県  宇佐美昭子
蟻地獄造る身として生まれけり
神奈川県  荒井 智之
木曽駒のたてがみ揺す銀やんま
岐阜県  中村 信正
青田一望海ある方へ川曲がる
岐阜県  河西かつら
道消えて露の浄土となりにけり
大分県  渡辺 節子
畝打てば土の声とぶ春隣
三重県  浜口 十春
寄棟の黒燈台や晩夏光
愛知県  荻野 周子
土雛に窯の温みのありにけり
岐阜県  宇佐見俊二
蛤塚忌心の隅にいつも水
岐阜県  各務 鐐三
空蝉のみし力侮れず
岡山県  森脇 渓月
モデルめく人利酒に加はれり
岐阜県  橋 峯子
蜩や森はどんどん透けてゆき
岐阜県  七種 萩子
命日の薩摩切子の重さかな
岐阜県  大塚たか子
胃カメラの進歩聞き入る梅雨茶の間
岐阜県  井上 康子
川の辺に老舗の枡屋蛤塚忌
岐阜県  渡部とし子
菊人形骨をさらして着替へけり
岐阜県  松野登志江
探知機のやうなアンテナ鰯雲
岐阜県  七種 年男
一茎に一華の奢り曼珠沙華
岐阜県  海老 茂子
筵敷き輿入れ通す雪解径
高知県  高野 基都
父の日や今更髭を生やしても
東京都  田中  順
山頂は青空ばかりケルン積む
新潟県  佐藤 無風
蛤塚忌修し近江の冬めきぬ
岡山県  猶原  茂
生きるだけ生きてこの世の蝉しぐれ
大分県  押谷  隆
拝啓はいつもくづし字葛の花
大分県  古賀 宣道
耳遠き父の木魚の大暑かな
岐阜県  長尾 豊和
葛掘るや臍の緒めきし蔓手繰り
兵庫県  山尾カツヨ
大垣は水旨き町蛤塚忌
岐阜県  船田恵津子
郵袋と共に降りけり島は夏
岐阜県  佐竹 幸子
旅終へてまた旅立たん蛤塚忌
岐阜県  遠藤 幹郎
麦秋の道は真直ぐ海に出る
岐阜県  西川寿嘉子
三伏や大河の頒つ美濃尾張
岐阜県  林  享子
風鈴を鳴らして風の去りにけり
岐阜県  淺野 道子
抜きん出て風よく拾ふ今年竹
岐阜県  若村あきえ
秋風や頭をかしげ心電図
岐阜県  服部 真六
空豆の一つ一つに顔かたち
岐阜県  江黒 愛子
堰落つる水のしろがね蛤塚忌
岐阜県  松岡 裕子
兵の墓天道虫の住家にて
福岡県  志村 美子
行水の子の立ち上り蒙古斑
千葉県  小池 成功
糶決まる度柝の音や金魚市
岐阜県  服部紀代子
子の足半鵜匠たのしく編んでをり
岐阜県  二見 登紀
確かめて見たくて開く落し文
三重県  大堀 祐吉
手のひらを寝冷えの腹に重ねおり
三重県  伊藤ゆう子
天窓を鳥過りたる余寒かな
岡山県  畑   毅
ふるさとは風の匂ひや麦の秋
佐賀県  中嶋 清子
燕の子争ふこともありにけり
岐阜県  小川 啓子
青組の子らは青色夏帽子
岐阜県  町野眞佐子
兎の子つぎつぎ抱いて卒業す
愛知県  大矢 節子
庇より暮れゆく飛騨の釣忍
岐阜県  水上れんげ
透明に命廻りぬ木の実独楽
岐阜県  真鍋 敏子
静けさと云う涼しさやむすびの地
岐阜県  棚橋みさを
麦秋のつづきに青き空ありぬ
岐阜県  清水登美子
梅雨深し母屋の壁に輪中の図
愛知県  三浦 葵水
紫陽花に寄る介護師の手を借りて
愛知県  都筑 典子
月白や蛤塚の前に立ち
岐阜県  渡辺 美晴
雨ためて終の白さを夏椿
岐阜県  佐藤すみ子
蛤塚忌秒針妙にゆつくりと
岐阜県  御田村きよ
神童も俳句に遊ぶ蛤塚忌
岐阜県  一柳 国子
おお蓮よ被災地に咲け夜が明ける
岐阜県  説田 祐子
水足せば少し息して水中花
愛知県  稲熊 明美

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