HOME > 芭蕉蛤塚忌全国俳句大会 入選作品 > 平成18年度 事前投句の部 入選

◆ 平成18年度 事前投句の部 入選
入選 | ||
寒鯉の一尾を選りし宮司かな | 岐阜県 | 戸倉 照子 |
さりげなき声を発して鳰 | 長野県 | 北沢 雅子 |
蹴り上げる音の乾ける初蹴鞠 | 愛知県 | 光田 道子 |
流灯の寄り添ふもののなきひとつ | 岐阜県 | 武田チヨ子 |
肝心なことをひと言生身魂 | 岐阜県 | 竹中 孝子 |
雨あがり雫に映る蛤塚忌 | 岐阜県立大垣桜高校 | 三輪 美緒 |
征きしまま骨なき兄の墓洗ふ | 愛知県 | 宮田 秀雪 |
むすびの地素通りをして花筏 | 岐阜県 | 宮川 鈴子 |
蛤塚忌近づく風の白さかな | 愛知県 | 服部くらら |
青岬昼暗がりの翁道 | 秋田県 | 須田喜代子 |
川蜻蛉川燈台の黒づくめ | 愛知県 | 都筑 典子 |
近江より美濃へしぐるる忌日かな | 愛知県 | 山本 泰弘 |
蛤塚忌葛湯にぽっと花生まれ | 愛知県 | 山口 節子 |
道元の法話涼しく説かれをり | 山形県 | 鈴木 正子 |
夏鶯や階を上りゆく | 福岡県 | 古賀 紀子 |
光陰を涼しく重ね蛤塚忌 | 愛知県 | 柴田 良二 |
茄子の馬騎兵自負せし父に上ぐ | 青森県 | 下斗米一仙 |
芽吹かんと山一斉に動き出す | 岐阜県 | 古田 峯子 |
みどり児の拳五月の風掴む | 三重県 | 伊藤 ひな |
語部の一語一語に玉の汗 | 三重県 | 川口 義三 |
一籠の蛍の闇を持ち帰る | 愛知県 | 酒井 律子 |
鮒味噌を客に勧めるあぐらかな | 愛知県 | 志賀 健二 |
流れ星いくつ落ちても波立たず | 兵庫県 | 小林 辰夫 |
御遷宮近づく今日の蛤塚忌 | 岐阜県 | 川合 光子 |
ゲーテから芭蕉に変る老いの秋 | 鳥取県 | 増原 鏡山 |
鴬やハナハトマメマス大正村 | 岐阜県 | 廣川 帆舟 |
ピーマンが出てくる夏はだいきらい | 岐阜県立大垣西高校 | 野未沙子 |
威銃仕掛けて村はがらあきに | 東京都 | 木下 蘇陽 |
雀にも小さき別れや蛤塚忌 | 愛知県 | 稲垣 長 |
行く先を探してしまふはたたがみ | 愛知県 | 鈴木 幸絵 |
まっさきに風の通りし茅の輪かな | 愛知県 | 大矢 節子 |
泰然と百寿の母や座禅草 | 千葉県 | 佐藤茂三郎 |
嫁ぐ娘の影を踏みつつ踊りけり | 千葉県 | 加藤 英夫 |
生身魂いまも頭を撫ずる癖 | 岐阜県 | 法月 鐘子 |
芦刈って近江の国を広げおり | 兵庫県 | 松林 和生 |
偏屈な荷風を愛す蚊遣香 | 茨城県 | 神郡 貢 |
鵜のような鵜匠の妻となりにけり | 東京都 | 宮下 龍巳 |
虫を聴く素直な一夜ありにけり | 山口県 | 粟谷 昭二 |
潮騒の果てはありけり鷹渡る | 福島県 | 斉藤 正 |
古里の菊も加へて菊枕 | 愛知県 | 吉岡 文生 |
九天の空の高さや白牡丹 | 静岡県 | 杉田 蔡子 |
ゆく水もゆく雲もまた蛤塚忌 | 山口県 | 宮野しゅん |
金魚売濡れ手に煙草ふかしをり | 岐阜県 | 二村紀久子 |